- 1月 18, 2025
- 4月 16, 2025
花粉症は治すことができます!花粉が飛んでいる時期の辛い症状対策についても詳しく解説
こんにちは。湘南辻堂こどもクリニックです。
春の花粉が飛び始めたのを感じる今日この頃です。花粉症の方には辛い時期が間も無く到来します。
花粉症とは、花粉によるアレルギー反応によって引き起こされる鼻炎(季節性アレルギー性鼻炎)、アレルギー性結膜炎のことを言います。春先に飛散するスギやヒノキがよく知られていますが、春~夏にかけて飛散するカモガヤ、秋の季節に飛散するブタクサやヨモギがアレルゲンとなることがあります。
主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目がかゆい、充血、流涙、目やになどです。
放置しても命に影響することはありませんが、集中力の低下や不眠など、QOL(生活の質)を著しく低下させるので、症状を抑えるための治療が必要になります。
治療
1 内服治療
抗ヒスタミン薬:いちばん一般的な花粉症治療薬です。アレグラ、アレジオン、アレロック、レボセチリジン、ロラタジン、デザレックスなどの商品名があります。飲み方や剤形にいろいろな種類がありますので、効果・副作用によって使い分けられます。
ロイコトリエン拮抗薬:ロイコトリエンという物質の働きを抑えることで、炎症を改善します。抗ヒスタミン薬だけでは効果が得られない方に、追加されることが多いです。
2 点鼻薬
抗アレルギー作用と抗炎症作用がある点鼻ステロイド薬がよく使われます。内服だけでは効かない方に追加されることもありますし、人によっては点鼻だけでしっかり効くこともあります。
鼻うがいで鼻に付着した花粉を除去するのも、有効です。鼻うがいキットは薬局やAMAZONなどでも手に入ります。鼻うがいは、痛くありません。慣れるとスッキリして楽になります。
3 点眼薬
抗アレルギー点眼薬、ステロイド点眼薬、免疫抑制点眼薬などの点眼薬が使用されます。症状によって使い分けます。抗アレルギー点眼薬は、かゆくなったら使うのではなく、予防的に使うのが効果的です。防腐剤が入っていない点眼薬は、コンタクト使用中も使えます。
2024年にはアレジオン眼瞼クリームという塗るタイプも発売されましたので、目の症状が辛い方はぜひ今年はこちらも使用してみてください。
また、プロぺト(ワセリン)で目の周囲を保護することで、目に影響するアレルゲンの付着を予防し、症状を和らげることもできます。
なお、市販薬ではありますがとっても効果的なのは、人工涙液です。1日に何度か使用して、目を洗い流しましょう。とっても楽になりますよ。
4 根治治療
辛い花粉症ですが、実は舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法とも呼ばれます)という治療をすることで、治ります!舌下免疫療法は、アレルギーの原因となっているアレルゲンを少量から舌下投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげたり日常生活に与える影響を改善するなどの効果が期待されます。
これは本当に満足度の高いお薬です。ほとんどの患者さんが、免疫療法をした翌年から効果を実感しています。こんなに効果的なお薬は他にありません。人気すぎて、昨年度は出荷調整もあり、希望する方皆さんに開始することができませんでしたが、今年は入荷の見込みがあるようなので、興味がある方はご相談ください。ベロの下に薬を入れて1分間我慢してもらうことと、最低3年間内服するので、小学生以上での開始をおすすめしております。1年間のうち、スギ花粉が飛んでいる時期は開始できませんので、治療開始はGW明けくらいからです。
最後にとても大切なことをお伝えします。
多くの方が症状が出てから受診されますが、実は、症状が本格的に始まる2月末から始めるのではなく、1月(初期が軽度のうち)から抗アレルギー薬を使用すると、ピーク時の症状が楽に済みます。
毎年とっても症状が辛い方は、2月中旬までにお薬を開始することをおすすめします。
そして、GW明けに免疫療法を開始しましょう。
